認知症の方にとっての入浴とは?なぜ入浴拒否するの?理由を考えそっとサポートで入浴へアプローチ♪

ママちゃん、お風呂に入りな〜

う〜ん、今日はいいかな

昨日もそうだったよね。
いつ入るのかな。
お風呂入るとさっぱりして気持ちいいんだけどな。

認知症や、高齢者の親御さんが、最近お風呂に入らなくて困っていませんか?

この記事では、認知症や高齢者にとって入浴にはどんなハードルがあるのか、なぜ入浴がおっくうになるのか、どうのようなサポートしたら気持ちよく入浴できるのか、ママたこ家の工夫を紹介します。

介護度、ご本人の性格、生活環境などで、いろいろ変わってきますが、入浴には清潔を保つ、リラックス、運動効果などたくさんのメリットもありますので、この記事を読んで親御さんが気持ちよく入浴できるヒントなれば嬉しいです。

ママたこ家の自己紹介

ママちゃん 72歳 要介護2

2011年に61歳で若年性アルツハイマー型認知症発見

たこ 41歳 近距離で見守り介護中

2020年11月から2022年11月までの2年間ママちゃんとお風呂に毎日一緒に入浴。ママちゃんが転んで大きな擦り傷を作った事がきっかけでした。最近はショートステイを多く利用しているので、毎日入浴ではないですが、週末の帰宅時はいつも一緒に入浴してます。

目次

なぜ入浴を嫌がるのか

  1. 手順が多くて面倒くさい
  2. 裸になる事に抵抗を感じる
  3. お手伝いの必要性が分からない

手順が多くて面倒くさい

まず、着替えを準備、パジャマに下着に、タオルも必要ね。

さて、服を脱ぐか。セーター、下シャツに、ズボン、おパンツに、あと靴下みぎひだり。

そうそう、メガネもはずさなきゃ。

えーっと、シャワーのお湯はどうやって出すんだっけ?

きゃー冷たい水が降ってきた!!はたして、いつ温かいお風呂につかれるの??

書き出すのも大変なほど、ミッションがたくさんあります。普段何気なくやっていることでも、判断能力が衰えて来た方には、かなりの労力が必要になります。

どうするんだっけ?
お風呂今日はやめとこ

裸になることに抵抗を感じる

ささ、お風呂入るから服ぬいで

と、言われても、一人だけ裸になるって抵抗ありませんか?

温泉で、みんなが裸であれば、抵抗はありませんが、一人だけ服を脱ぐって、日常ではありません。ましてや、気持ちの準備ができないまま勝手に脱がせられたら、不信感しか残りません。

認知症になったからと言って、何も分からない訳ではないのです。今までの経験で刻まれていることは、自然と感覚に残っていたりします。

え〜なんで服脱がなきゃいけないのかしら。

お手伝いの必要性が分からない

アルツハイマー病のママちゃんは、何ができて、何ができないのか自分ではっきり理解する事ができません。お風呂1人で入れる?と尋ねると、大丈夫だよと返答します。

いざ、入ろうと思ってお風呂場に行っても、見て帰ってくる状態です。

お風呂に1人で入れる?聞かれた時は、昔の感覚で、大丈夫と返答します。気持ちはあるんだけど、いざ入浴となると何したら良いのか分からない。そして、分からない事を覚えてないので、伝えられない。

できない事を覚えていない、またはできると思っているのでお手伝いが必要と感じていない。その為、いろいろ言われるとプライドが傷ついたりもします。

お風呂ぐらい1人で入れるわよ

 

ママたこ家の入浴の5つの心得

  1. その気にさせるようお声かけ
  2. 戸惑う所はささっとお手伝い
  3. やれる気があることろまで
  4. お風呂場の室温やお湯の温度は快適に
  5. 入浴剤でリラックス

その気にさせるようお声かけ

お風呂入るけど、一緒に入らない?
(私がお風呂に入るけど、もしよかったら一緒に入りませんか?)

じゃ〜一緒に入ろうかな

よっしゃ、成功♪

メインはママちゃんの入浴ではなく、私の入浴ですを全面に出してお誘いします

今の所、成功率80%それでも、お断りされる時は、時間をおいて言い方を変えて3回くらいお誘いします。アルツハイマー型認知症により、短期記憶障害が発生しているママちゃんなので、同じ事を何度お伝えしても、覚えていないので、数回失敗しても大丈夫なのです。しつこいと覚えている事もあり、びっくりします。しかしそれはそれで、嬉しいのです。

戸惑う所はささっとお手伝い

入浴にはミッションがたくさん

  1. 着替えを準備(パジャマ、下着、タオル)
  2. 電気をつける
  3. 服を脱ぐ
  4. シャワーを出す
  5. ボディタオルを見つける
  6. 石鹸を見つける
  7. まだまだ

書き出すと膨大な量に!!!

そりゃお風呂入るの面倒くさくなっちゃいます。なので、いたれりつくせりで、つまづくちょっと手前で、すかさずイヤになる前にお手伝い。

ポイントは、

やってみせ、ちょっとだけさせてみて、出来ねば速攻お手伝い

他の事なら気長に待ちますが、入浴の場合は、めんどくさいと感じる前にお手伝いします。

やる気があるとこまで

体洗って、頭洗って、パーフェクトにしたい気持ち出て来ちゃいます。せっかく入ったんだから、全部洗えば気持ちいいよと。でも、体洗って疲れたら、頭洗う?どうする?と確認して、少しでも嫌そうな反応したら、

ママちゃんのやる気がある所まででOKとしてます。

ミッションクリアを目的にしないで、ママちゃんが心地良いところまで。ストレスにならなように、気持ち良くお風呂につかれればOKにしてます。

お風呂場の室温やお湯の温度は快適に

冬のお風呂場って寒いですよね。ご高齢になってくるとヒートショックも心配です。脱衣所は小型のヒーターを使い、浴室は、お風呂の蓋を外し蒸気で浴室を温め、入る直前には先に熱いシャワーで温め、寒暖差を少なくするように心がけています。

入浴の際はシャワーの温度、お風呂の温度も少し低めに設定して徐々に体を慣らしながら、温度を上げています。

入浴剤でリラックス

最近の入浴剤は温めるだけでなく、保湿効果や、香りでのリラックス効果も期待できますので、ちょっぴりの楽しみで入浴剤を利用しています。

ママたこ家が入浴剤を選ぶ基準

  • 透明(変わった色だと汚れているのかと不安になる)
  • 泡立ちがない(泡をゴミかと思って一生懸命すくいだす)
  • 強くない香り
  • 保湿効果 乾燥しがちなお肌によさそう

まとめ

入浴には、清潔を保つ、リラックス、運動効果などたくさんのメリットが期待できます。

最近、入浴がおっくうになってきている親御さんには、完全にお風呂嫌だなと感じる前に、声のかけ方や、できないポイントを観察しそっとサポーとして、お風呂ミッションのハードルを下げておく(入浴に良いイメージを持ってもらう)と良いのかなと思います。

介護施設などでは、週2回入浴が多いそうです。近所の同年代の方も毎日入浴してない方もいらっしゃいます。入浴させなきゃと思い込まず、親御さんの気持ちに寄り添って頂けたらと思います。

お互い無理せずに、今日はやれる所まで

最後までお読みいただきありがとうございます!
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この記事を書いた人

たこ
1981年生まれ
2011年61歳で若年性アルツハイマー型認知症が判明したママちゃんとの出来事、お困り事などを、明るめに発信中
【現在】
 ・たこ    42歳
 ・ママちゃん 72歳

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